卵子凍結とは
女性の社会進出などを背景に晩婚化や晩産化が進む中で、女性が妊娠・出産しようとする時期が従前より数年後ろ倒しになることにより希望どおりに子供をもつことが難しくなる可能性があります。その際の選択肢として卵子凍結による妊孕性温存があります。
「ノンメディカルな卵子凍結をお考えの方へ」 日本産科婦人科学会ホームページより https://www.jsog.or.jp/medical/865/
卵子凍結の対象
- 未婚の女性
- 採卵する年齢は、原則として満40歳未満としています
- 未受精卵のご使⽤は、原則として満45歳の誕⽣⽇までとしています
ご予約から卵子凍結までの流れ
ご予約は診療時間にお電話ください(045⁻432-2525)。ご予約の際に”卵子凍結希望であること”をお伝え下さい。
卵巣と子宮の状態が採卵可能かどうか評価するために、必要な問診、内診、経膣超音波検査、採血を行います。また、術前検査(採血、心電図、胸部レントゲン写真)を行い、採卵をはじめとする処置を行っても問題がないかどうかを確かめます(術前検査は1年以内のデータが必要です)。また、現在治療中または過去に治療した疾患がある場合、薬剤アレルギーがある場合は必ず申し出て下さい。
当院初診前にグレイスバンクへの会員登録をしていただくとよりスムーズです。https://gracebank.jp
将来的に移植可能な良好胚を得る確率を高めるために、排卵誘発剤による卵巣刺激を行い、複数個の成熟卵を採取するようにします。また発育した卵を採取する前に自然に排卵が起こらないようにする必要があります。卵巣刺激の方法は様々ありますので、具体的な方法については主治医とご相談下さい。
卵子保管のお申込みをされると通常2~3日ほどで届きますが、5日ほどかかる場合もありますので、お早めにお済ませ下さい。
バーコードシールが無い場合は採卵できませんので、お早目に提出をお願い致します。
採取した卵子の成熟度を確認して、受精能力のある成熟卵のみをガラス化法で-196℃の液体窒素に浸して凍結保存を行います。
採卵後1週間程度で卵巣の状態を確認し、凍結結果をお伝えします(※卵巣の腫れ具合により、その間でも診察が入ることがあります)。
凍結保管先について
当院では凍結卵子の保管先として「卵子凍結サービス Grace Bank(グレイスバンク)」と提携をしております。
グレイスバンクを推奨している理由として、凍結卵子は長期保管が見込まれるため医師の急病などでクリニックが閉鎖してしまった場合でも、凍結卵子はグレイスバンクで保管されているため慌てて患者さまに転院先を探していただく必要がありません。また転居に伴い当院への通院が難しい場合でも、グレイスバンクと提携している全国のクリニックへの凍結卵子の移送が可能です。詳細は「卵子凍結サービス Grace Bank(グレイスバンク)」のHP(https://gracebank.jp)をご確認ください。
卵子を融解して治療する流れ
凍結した卵子を融解して、パートナーの精子を用いて顕微授精を行います。受精卵は培養液中で、分割胚または胚盤胞の状態になるまで培養して、子宮に移植します。※治療を行うには夫婦(または事実婚)であることが前提となります
費用について
- 低刺激卵子凍結パック 275,000円(税込)
- 高刺激卵子凍結パック 330,000円(税込)
パック料金に含まれるもの;排卵誘発剤・卵巣刺激時の超音波検査や採血検査・採卵費用・凍結費用
パック料金に含まれないもの;静脈麻酔費 55,000円(税込) ※当院では麻酔科専門医立ち合いのもと鎮痛面と安全性を重視して採卵を行っています。初期検査費(術前検査・超音波検査・ホルモン検査・AMH等):約32,000円
卵子凍結の妊娠予後について
- 卵子凍結が必ずしも将来の妊娠・出産に結びつくわけではありません。いざ卵子を使おうという時に、融解した卵子の状態によっては使用できない可能性もあります。また、その卵子が実際に正常受精するかどうか、受精卵が移植できる状態まで成長するかどうか、という関門があります。また、受精卵(胚)が着床しても妊娠初期に流産する可能性もあります。
- 卵子凍結した場合の将来の妊娠成績は年齢や個数によって異なりますが、全体的には、卵子1個あたり4.5〜12%の出生率です。卵子凍結時の年齢が38歳未満、もしくは卵子融解時の成熟卵子数が20個以上の場合には、累積生児出生率は50%以上という報告もあります。
- 通常の体外受精・胚凍結と比べると、卵子凍結の歴史が浅いため凍結による卵子への影響は不明な点が多いです。
- 当院では不妊カウンセラーによるカウンセリングを診療とは別に予約制で行っています。治療内容に関する疑問や不安等ありましたらお申し出ください。


