婦人科外来Q&A

月経不順です。治療は必要ですか?

月経不順の原因は様々です。ストレス、体重の急激な変化、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などが考えられます。症状が続く場合は、検査を行い、原因の特定と適切な治療が必要です。ホルモン療法や生活習慣の改善などを行います。

月経痛がひどいです。

月経痛は、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れている場合があります。鎮痛剤で改善しない場合は、検査を行い、原因の特定が必要です。子宮内膜症であれば、ホルモン療法や手術療法を行います。漢方薬が効果的な場合もあります。

更年期障害の症状がつらいです。

更年期障害は、ホットフラッシュ、めまい、不眠、イライラなどの様々な症状が現れます。ホルモン補充療法(HRT)が効果的な場合があります。また、漢方薬や鍼灸治療、カウンセリングなども症状の改善に役立ちます。

HRTの副作用が心配です。

HRTは、更年期障害の症状改善に効果的ですが、副作用の可能性もあります。血栓症や乳がんのリスクが上昇する可能性があるため、定期的な検査が必要です。リスクとベネフィットを考慮し、医師とよく相談の上で導入を検討しましょう。

子宮頸がん検診は何歳から必要ですか?

子宮頸がん検診は、20歳以上の女性に推奨されています。横浜市助成で、子宮頸がん検診は、20歳代と61歳以上の方は2年に1度、30~60歳の方はHPV単独法検診(令和7年1月から)が可能です。検診で異常が見つかった場合は、精密検査を行い、早期発見・早期治療を心がけています。当院でコルポスコピーという拡大鏡を用いた精密検査も行っています。

子宮体がん検診はどのように行いますか?

子宮体がん検診は、子宮内膜細胞診で行います。不正出血がある場合や、閉経後の女性に推奨されています。当院では、必要に応じて子宮内膜細胞診を行っています。異常が見つかった場合は、速やかに精密検査を行います。

性感染症が心配です。

性感染症は、性交渉によって感染する病気の総称です。クラミジア、淋菌、梅毒などが代表的です。無症状の場合もあるため、定期的な検査が大切です。当院では膣分泌物を用いた検査を行っています。感染が確認された場合は、抗菌薬による治療を行います。

HPVワクチンは受けた方がよいですか?

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンです。小学6年生から高校一年生相当の女子に公費で接種が可能です(定期接種)。当院では、HPVワクチンの接種を行っています。ワクチンの効果と安全性については、医師とよくご相談ください。

乳がん検診はどのような方法で行いますか?

乳がん検診は、マンモグラフィと視触診を組み合わせて行います。当院では、デジタルマンモグラフィを導入し、高精度な検査を行っています。また、乳腺エコーも併用し、より詳細な評価を行っています。

骨密度検査は必要ですか?

骨密度検査は、骨粗鬆症の早期発見に役立ちます。閉経後の女性や、ステロイド長期使用者などは、定期的な検査が推奨されます。当院では、DEXA法による骨密度検査を行っています。検査結果に基づき、生活指導や薬物療法を行います。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されました。

PCOSは、月経不順、多毛、にきびなどの症状を引き起こす病気です。インスリン抵抗性が関与していると考えられています。治療は、症状に合わせて行います。生活習慣の改善、ホルモン療法、お子さんの希望がある場合は排卵誘発などを行います。合併症予防のためにも、定期的な検査が大切です。

子宮内膜症と診断されました。

子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮外に存在する病気です。月経痛、性交痛、不妊などの症状を引き起こします。治療は、症状の程度や妊娠の希望に合わせて行います。ホルモン療法、手術療法、妊娠を希望する場合は、卵管が通っているかどうかの検査や、症状の程度に合わせて、自然妊娠から体外受精治療まで幅広く対応可能です。